泉田良輔の考えたこと

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「民主党代議士の作られ方」:政治にもリーンスタータップを

民主党代議士の作られ方 (新潮新書)

民主党代議士の作られ方 (新潮新書)

授業の宿題として読了。

こんな選挙やっていたんでは、若手で優秀な人材は政治には間違いなく向かないですね。

ただ、我々世代(30歳代)の代表を国会に送り込めないのも、これまた問題。

実際次の世代を担う子育てに手がかかる一番大変なのはこの世代だと思う。

この世代の意見を反映させてこそ、次の国の50年の計が書けるというもの。

それを実現させるには実はほんの少しの工夫で対応可能なはず。

イノベーションとかいうような大それたものは必要ない。

選挙期間中のインターネットでの選挙活動を認めるだけでよい。

投票をネットや携帯でやらせろとまではいっていない。

そこまで踏み込まなくても若い世代の投票率をあげることができるはず。

要は情報と興味をどう結び付けるかの仕組みの問題だ。

若い世代が頭が悪いとか、興味がないとかの話ではない。

さて、この本の舞台は小田原や秦野を含む「保守王国」と同時に超激戦区の神奈川17区。

主人公は神山洋介(現在民主党で衆議院議員)。

神山氏が立候補した当時は33歳。

彼は富士フィルムで研究者や役員をしていた父親に3000万円借りて立候補。

父親も富士フィルムやその子会社のフジノンで役員をして貯めた3000万円。

それをごっそり持っていく息子もすごいが、実際そこまでやらないと33歳には3000万円を調達するのは難しい。

一方で父親が大企業で役員までつとめたので3000万円も貯められたのである。

その意味では神山代議士はラッキーだったともいえる。

誰にでも与えられた条件というのではない。

若くして政治を志しても、ゼロスクラッチからであればハードルはかなり高い。

事務所を借りたり、スタッフ雇ったりするのは当然カネがかかる。

選挙がいつあるか分からない段階で準備するわけだから、どれだけキャッシュアウトするのかもわからない。

これは当然ながらビジネスと呼べるシロモノではない。

(これを政治といわれれば、まったくのボランティアということになる)

それにしても、本書ではポスターの印刷代なんかが結構かかっている。

立候補者の政策を伝えるためにかかるようなコストでも何でもない。

候補者の単なる「宣伝」に毎回数百万円が飛んでいくわけだ。

この問題選挙期間中にインターネットで選挙活動を可能にすればそうとうコスト削減できるはずだ。

一般的な屋外広告の認知度を思い出してみれば、ポスターがどれだけの効果か分かるはずだ。

若い選挙民に認知してもらうには、FB、Twitterや本人ブログの方がリーチが高くなるのではないだろうか。

まあ、どうやってフォローしてもらうかというのが重要だが、それはまた別の問題。

ネットのインフラコストは通信料を除けば、無料だ。

通信料も数千円から一万円程度のものだ。

ネットで告知するのであれば、印刷代もかからなければ、それを張る人も必要ない。

ネットをOKにするだけで、立候補者の選挙活動のコスト削減に直結する。

新人候補からすれば、どこかの政党に紐付いている固定票は無視すればよい。

ネットを通じて浮動票の中心と思われる若者にフォーカスすればいい。

浮動票でも短期間にでもなんらかしらの「ブーム」を作れれば、勝てる見込みがあるからだ。

インターネットは日本の選挙を変える可能性が十分にある。

ネットでの選挙活動ができるのであれば、選挙期間中に積極的に外に出ることをせず、対立候補の政策にネットをつかって「つっこみ」続けることができる。

手をふって「こんにちは。よろしくおねがいします。」というよりよっぽどましだ。

ネットを自由に使えるのは若者だけだというのが問題になりそうだが、情報を入手する手段が単に増えるというのであればマイナス面は存在しない。

シニア世代は引き続き対面活動に徹すればいい。

政治にリーンな参入ができるのであれば、もっと優秀な人材も立候補するかもしれない。