泉田良輔のブログ

テクノロジーアナリストの100%私見

2013-01-01から1年間の記事一覧

Longineをはじめて半年:堀場厚「京都の企業はなぜ独創的で業績がいいのか」からの気づき

京都の企業はなぜ独創的で業績がいいのか 作者: 堀場厚 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2011/10/19 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 今年の6月26日にロンジンをはじめてちょうど半年が過ぎました。 年の瀬ですし、ちょっと振り返るの…

小西他「太陽光発電システムがわかる本」Ohmsha

太陽光発電システムがわかる本 作者: 小西正暉,鈴木竜宏,蒲谷昌生 出版社/メーカー: オーム社 発売日: 2011/04/20 メディア: 単行本(ソフトカバー) クリック: 14回 この商品を含むブログ (4件) を見る 太陽光発電。 発電効率そのものを考えなければ、手軽…

なぜストラテジストが2万円を超えるような日経平均予想をするのか

個人投資家向け日本株式投資情報が読めるネット経済メディアLongine ストラテジストの予想の裏側を考えてみる 私はストラテジストが日経平均の予想を毎年発表しているのを見ていて、「いつもどうやっているのかなぁ」と思っていました。各々いろいろなアプロ…

NISAって結局株が上がってないとワークしない…当たり前ですが

日経ムック NISA(少額投資非課税制度)120%活用術! ―タイプ別・お得なプラン付き 作者: 日経会社情報 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社 発売日: 2013/09/13 メディア: ムック この商品を含むブログ (1件) を見る NISAを目前に何が得やら損やらを議論して…

高野忠「エネルギーの未来 宇宙太陽光発電」アスキー新書

エネルギーの未来 宇宙太陽光発電 宇宙の電気を家庭まで (アスキー新書) 作者: 高野忠 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス 発売日: 2012/02/10 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る やはり、エネルギー資源を持たない日本は次はこれだと思…

Peter Schwartz "The Art of the Long View" Crown Business

The Art of the Long View 作者: Peter Schwartz 出版社/メーカー: Crown Business 発売日: 1996/04/15 メディア: ペーパーバック 購入: 1人 クリック: 3回 この商品を含むブログを見る シナリオプラニングの教科書みたいなもんかなぁ。 英語が簡単にされて…

リチャード・フロリダ「クリエイティブ都市経済論」日本評論社

クリエイティブ都市経済論―地域活性化の条件 作者: リチャードフロリダ,小長谷一之 出版社/メーカー: 日本評論社 発売日: 2010/01/10 メディア: 単行本 クリック: 12回 この商品を含むブログ (1件) を見る 相当米国で議論された本らしい。 ゲイについての指…

湯之上隆「日本型モノづくりの敗北」文芸春秋

日本型モノづくりの敗北 零戦・半導体・テレビ (文春新書 942) 作者: 湯之上隆 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2013/10/18 メディア: 新書 この商品を含むブログ (4件) を見る 元日立半導体エンジニアによる半導体産業当事者の手記。 半導体の開発・設計…

シンギュラリティ(Singularity)はもうすぐそこ:AIの復権

レイ・カーツワイル―加速するテクノロジー (NHK未来への提言) 作者: レイカーツワイル,徳田英幸,Ray Kurzweil 出版社/メーカー: 日本放送出版協会 発売日: 2007/05 メディア: 単行本 購入: 4人 クリック: 13回 この商品を含むブログ (18件) を見る 米国には…

TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャ)は今のところ一番詳しい本。

自動車設計革命 - TPPに勝つもの作りの原点 作者: 長谷川洋三 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2013/11/08 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 個人的にTNGAには注目しているんですが、詳細がありがたい本。 (実はVW、日産と比べるとコン…

「業界大予測2014」(洋泉社)の電機・半導体・電子部品に寄稿しました

業界大予測2014 (洋泉社MOOK) 出版社/メーカー: 洋泉社 発売日: 2013/11/26 メディア: ムック この商品を含むブログを見る 本日(11月26日)発売の洋泉MOOK「業界大予測2014」に寄稿しました。 編集の方と図表で時間をかけたところもあるので、是非。 数ペー…

「豊田章男本」の最高傑作は実はこの本。

トヨタ自動車の豊田章男氏はインタビューには応じるものの、自らが執筆した本はないように思う。その一方で、様々なジャーナリストにインタビューをさせてイメージを創り出すことには成功している。今回は、その中でもよく理解できる本を紹介する。【2016年1…

都市をデザインするというのが一番インパクトがあると思えるようになった

表題を考えているところに、Wiredのタイトルが目に入ってきた。 「未来都市2050」 ばっちりのタイトルだったので、購入。 WIRED VOL.10 (GQ JAPAN.2014年1月号増刊) 出版社/メーカー: コンデナスト・ジャパン 発売日: 2013/11/25 メディア: 雑誌 この商品を…

技術経営にファイナンスの理解がないことによる機会損失

先日、東工大でMOT系学会の分科会で講演した。 そこでのプレゼンの内容はさておき、興味を持っていただいたのはファイナンスの話。 当たり前のようでいて、株式投資家でも気づききっていないことをハイライト。 博士、官僚の方々もファイナンスの重要性は認…

Quartzというメディア

先日、某新聞社の方に教えていただいたのがQuartzというメディア。 http://qz.com/ 記事のカテゴリがすでにメディア側からいくつか指定されている。 つまり、読者が読むべきカテゴリがあらかじめ決められている。 記事だけでなく、カテゴリすらキュレーショ…

「投資情報の格差をなくす」は株式の長期投資運用に必須

Longine(ロンジン)を一緒に運営している原田慎司氏がブログをはじめました。 コンセプトは「個人投資家vs.機関投資家の投資情報の格差をなくす」だそうです。 是非! http://haradaraha.hatenablog.com/ 個人投資家向け日本株式投資情報が読めるネット経済…

ロンジンというネットメディアをやって痛感したこと:佐々木紀彦「5年後、メディアは稼げるか」

5年後、メディアは稼げるか――Monetize or Die? 作者: 佐々木紀彦 出版社/メーカー: 東洋経済新報社 発売日: 2013/07/19 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (5件) を見る Longine(ロンジン)を立ち上げた経験から、読んでみた。 この編集長は同年代だし…

太田文雄「『情報』と国家戦略」

「情報」と国家戦略 作者: 太田文雄 出版社/メーカー: 芙蓉書房出版 発売日: 2005/04 メディア: 単行本 クリック: 5回 この商品を含むブログ (9件) を見る 経済の専門家でもないのに至極まっとうなフレーズ。 「資源と国力にあった国家戦略を」 安倍政権での…

太田文雄「日本人は戦略・情報に疎いのか」

日本人は戦略・情報に疎いのか 作者: 太田文雄 出版社/メーカー: 芙蓉書房出版 発売日: 2007/12 メディア: 単行本 クリック: 2回 この商品を含むブログ (4件) を見る 日本のインテリジェンスがダメになったのは日露戦争以後かなと思っていました。 直観とい…

アスキークラウド(2013年10月号)にインタビュー記事が掲載されました:「ポストスマホに向かう優秀な経営者」

アスキークラウド 2013年 10月号 [雑誌]出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス発売日: 2013/08/24メディア: 雑誌この商品を含むブログを見る アスキークラウドにインタビュー記事が掲載されました。 特集「スマホを見捨て始めた電子部品メーカー」の…

「半導体産業新聞」にて私の連載が始まりました。テーマは「ニッポン電機産業2.0」

8月21日以降、毎週水曜日に私の連載記事が「半導体産業新聞」掲載されます。 私も前職で半導体業界を担当していた時には購読していましたので、感慨深いです。 さて、タイトルは「ニッポン電機産業2.0」 「いまさら、キーワードとして2.0は古いんじゃないの…

日本の今のアウトレットモールの姿には未来はない、デザインし直し

なぜ人はショッピングモールが大好きなのか作者: パコ・アンダーヒル,鈴木主税出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2004/05/19メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 41回この商品を含むブログ (15件) を見る 木更津のアウトレットモールに何度かいったけれども…

日経会社情報のコンセンサス掲載について

日経 会社情報 2013年 07月号 [雑誌]出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 2013/06/14メディア: 雑誌この商品を含むブログを見る 昔から四季報と会社情報は両方活用していました。 ただ、今回は会社情報にはQuickコンセンサスが掲載されています。 し…

元日銀の早川英男氏は今は富士通総研だったか:「証券アナリストジャーナル」より

2013年8月号の証券アナリストジャーナルに早川英男氏の名前を見つけた。 久しぶりに早川氏のコメントが読めると思い読み進める。 学部時代に彼の講義を受けて以来。 当時は一体いつになれば早川氏のように金融政策のことを理解できるようになるのだろうかと…

世界には400以上の発想法があるらしい。

革新的なアイデアがザクザク生まれる 発想フレームワーク55作者: 永田豊志出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ発売日: 2009/06/27メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 61回この商品を含むブログ (4件) を見る 世界の様々な発想法を歴史も追いつつ…

関大(関西大学)初等部はなぜ「思考ツール」にこだわるのかそして使いきれているのか

思考ツール ~関大初等部式 思考力育成法〈実践編〉~作者: 関西大学初等部出版社/メーカー: さくら社発売日: 2013/02/07メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る 関西のお受験の状況はよく知りませんが、灘や東大寺をはじめ私立中学高校…

システム・デザインを不変にするもの、それはオーダーなのか

システム・デザインの質と中身は千差万別。 システムはアーキテクトと呼ばれる作り手により当然差が出ます。 親しいエンジニアとクリエイティブの話の中で、 「できるエンジニアとできないエンジニアは1000倍くらい違う」 という意見に、 「できるやつとでき…

結局どの発想法が一番アイディアを生み出しているのか教えて欲しい

アイディアを生み出すために、いろいろな発想法とやらがあるのだが、疑わしい。 「こうすればダイエットできる」とか「健康になれる」とかいう類と変わらない…気が。 脳科学や心理学で証明されているのか知らないけど、打率を教えて欲しい。 「このアプロー…

日本の成長戦略って実はそんなに派手じゃない方がいい

日本の成長戦略って、いつも大上段に振りかぶりすぎです。 過去を振り返れば、すべて大がかりです。 原発、新幹線、スマートシティ、ハイブリッド・電気自動車、グリーンテック、バイオ、、、 これは経産省がアイディアを引き出すのに大企業にヒアリングしす…

日本がスマートシティを世界に売っていくという無謀な計画そろそろ捨てませんか?

チャタムハウス・ルールに基づいて誰がいったかというのは書きません。 しかし、日本でスマートシティを世界に売っていこうとするプロジェクトの責任ある立場の人が世界でおきているインフラ事業の競争のルールが分かってないので一言。 すばらしいといわれ…