Wiiはこうして生まれた:玉樹真一郎「コンセプトのつくりかた」ダイヤモンド社
任天堂Wii元担当者による本。
内容は、世間でよく取り上げられるアイデアの生み出し方を忠実に守っている印象。
その意味では、アイディエーションマニアには、目新しさはないかもしれない。
しかし別の見方もできる。
世でいわれるアイディエーションの成功事例ではないだろうか。
皮肉を込めて言うと、学校や書籍で語られる以外に成功事例は目にしたことがない。
学校は、方法論と「過去の」成功事例の列挙。
書籍も同様。
成功体験がない人にアイデアの生み出し方を語られても腑に落ちない。
本に書いてある通りやれば、できるということをある意味実証している。
モデレーターって重要だなぁ
ただし、この本を読むとわかるのだが、モデレーターの役割が大き過ぎる。
つまり、だれが会議を進行するか、引き出せるかで結果が変わる。大きく変わる。
打ち合わせなどに参加する人をどのように選ぶところから始まると思う。
参加者は多様性がある方がいい。
議論を活性化させるためにルールを守れる人が必要。
人の話を聞いているようで、聞いていない人も必要。
など、考えさせられる。
今の任天堂は同じような作業をしているのだろうか
Wii Uや3DSで苦戦している任天堂だが、新しいハードを生み出すプロセスに入っているのだろうか。
だとすれば、今回と同じこともしているのだろう。
気になるのは、このスマホ全盛の世にどんなコンセプトを提示しているかだ。
そちらの方に興味ある。