シンギュラリティとは-実はシンギュラリティ大学もある
シンギュラリティとは知っている人は知っていますが、最近知ったという方も多いのではないでしょうか。今回はその定義と注目されるようになった背景を簡単に見ておきましょう。
シンギュラリティとは
シンギュラリティとは「技術的特異点」ともいわれ、機械(人工知能)が人間の知能を上回るポイントです。2045年などをベンチマークとしています。それは半導体の集積度が増し脳細胞のレベルと比較すると遜色ないレベルを意識しています。
なぜ注目されるようになってきたかというと、第3次AI(人工知能)ブームが始まったからです。ちなみにAIには過去2回大きなブームがありました。今回は3度目です。
一方、シンギュラリティはすでにみんなが将来そうなるかと信じているかというとそうではありません。シンギュラリティの実現性に関して肯定派・批判派ともにいる状況です。
シリコンバレーの特徴としてはコンセプトを思いっきり外に公開してその後事実を作りに行くことが常套手段なので、現状に驚きはしませんが、意識をしておくべきテーマです。
レイ・カーツワイルとX Prize財団
シンギュラリティはレイ・カーツワイルが提唱した概念ですが、そのカーツワイルとX Prize財団で大学も設立しています。その大学がシンギュラリティ大学です。
また、カーツワイルは2012年にグーグルに参画しており、グーグルがAIで主導権を握ろうといろいろ展開をしています。細かくは拙著でも触れています。ちなみに自然言語処理で先行しているのはIBMです。
>>Google vs トヨタ 「自動運転車」は始まりにすぎない (角川EPUB選書)
カーツワイルのシンギュラリティについてさらに詳しくという方は、NHKとのインタビューに答えた本がありますので、そちらが参考になります。
>>レイ・カーツワイル―加速するテクノロジー (NHK未来への提言)
最近NHK出版も上の内容をアップデートしてます。
シンギュラリティ大学のプログラムとは
Wiredでシンギュラリティ大学のプログラムが紹介されていました。期間は6日間で午前7時から午後10時まで開かれるそうです。
「新しい都市」ねらいで購入したのですが、いずれの記事も特集も一読の価値はあると思います。
アジェンダを見る限りは、授業のテーマは正直ふーんという感じのラインナップです。外向けの授業だからでしょうか。一言でいえば、「今風」です。
- 等比級数(指数関数と呼ぶと思うのですが、雑誌では等比級数に。exponential)
- コンピューティング
- 人工知能
- 自動運転
- ビットコイン
- デザインシンキング
- AR/VR
- ヨガ・瞑想
- 太陽光発電
- 宇宙
- フォーキャスティング
- ビッグデータ
などなど。
確かにいずれも熱量の高いトピックなのですが、逆を言うと「おっ!」というトピックもないので、想像の範囲内というか、とびぬけてくれてはいないというのが印象です。受講したら感動するのかもしれませんが。
まとめ
人工知能と重なり合ってくるテーマで、また少し宗教色もでてきて整理がしにくいのですが、今後もよりコンセプチュアルになってくるテーマかと思います。