湯之上隆「日本型モノづくりの敗北」文芸春秋
日本型モノづくりの敗北 零戦・半導体・テレビ (文春新書 942)
- 作者: 湯之上隆
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2013/10/18
- メディア: 新書
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元日立半導体エンジニアによる半導体産業当事者の手記。
半導体の開発・設計・製造の企業文化の差を解説している。
日立は新しい技術好きの一点突破主義。
NECは極端な均一性を求める潔癖症。
三菱電機はどこまでいっても採算(コスト)重視と大規模な設備投資は嫌い。
それぞれ会社のキャッチフレーズになるような単語を並べている。
半導体事業だけを考えるのであれば、NECが半導体の勝ちパターンに見えるのだが…。
エルピーダだけを見るとそうではなかったようだ。
さて、実はこの本の一番のサプライズは、コラムだ。
(そして、このコラムが当本の一番興味深い個所!)
よくぞここまで書いたなぁと思う。
半導体以外は、他の文献に拠っているようなので、そこは原書に当たるのがよい。
しかし、エンジニアがマーケティングに気付くとここまで驚くという驚きがある。