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泉田良輔の考えたこと

ノマドアナリストが株式投資, テクノロジー, エネルギー, FinTech, メディア, サッカーをテーマに.

フロンターレのスタイルにはまった大塚翔平の動き。髪型と髭は二の次

最近川崎フロンターレの大塚翔平選手の周りが騒がしい。それはなぜかをひも解いていきたいと思います。キーワードは、ユニークな髪型と風貌よりもやはり大塚翔平の足下のボールさばきのうまさとレジリエンス(復活)に多くの人が共感をしているからではないでしょうか。【2016年8月27日更新】

大塚翔平の注目ポイントはやはりプレーと技術の精度

「出して、動く」は風間八宏・川崎フロンターレ監督のコンセプトだが、その言葉通り、大久保嘉人選手、中村憲剛選手、小林悠選手、大島僚太選手の間でうまくボールを引き出しパスを供給し、時にはシュートも打てるのが大塚翔平選手の魅力だ。

精力的に動き回るというのは若い選手は誰もが意識するだろうが、味方にかぶらないでボールを引き出し味方にパスを出すというのは実際は難しい。

「プロのサッカー選手であればそんなのことができるのは当然であろう」という声もあるが、風間監督はフリーの味方の選手に単純にパスを出せというのではない。

相手ディフェンスがついていても味方の足下にボールを出すことも選択肢として持っている。風間監督のフリーの意味もそもそも異なる。フロンターレの選手はプレッシャーがあるのは当然で、その中でボールを受ける技術が必要とされる。

風間サッカーでは、「タテへの攻め」を基盤としているようには見える。とはいっても単純にタテに放り込むサッカーではない。これはハリルジャパンのサッカーとは全く異なる。

スペースやゾーンを攻略するのではなく、選手としての「個人」を攻略するサッカーをしている。したがって、味方の足下に強い速めのボールを蹴り入れることも多い。チャンスがあれば仕掛けるし、選択肢が限られるのであれば再び味方にボールを戻す。ただし、ヨコへのパスよりは相手が準備しにくいタテへのパスを終始狙っている。繰り返すが、それはスペースを狙ったスルーパスというのではなく、フリーの選手へのパスだ。

結果、川崎のポゼッションは高くなるが、別段その数字を狙っている訳ではない。あくまでも最適な解を求める際に、頭を動かしてチャンスをうかがった結果のポゼッションである。ポゼッションを高くするというのでは目的と手段が逆になる。

この攻め方には選手の技術力とタテに攻めるときに次のアクションアイテムを瞬時に判断しなければならないインテリジェンスが求められる。いわゆる思考のサッカーだ。

大塚翔平はこの戦略のトップ下のパーツにうまくはまったといえる。

風間八宏監督の思考法をさらに理解したい方は以下がおすすめ。

【書籍】

>>>「 1対21 」 のサッカー原論 「 個人力 」 を引き出す発想と技術

>>>風間塾 サッカーを進化させる「非常識」論

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大塚翔平のサッカーキャリア

実はガンバユースで宇佐美貴史選手と同期だ。まあ第一印象は意外。プレースタイルは全く違う。

余談だが、宇佐美はハリルホジッチ日本代表監督にも“気に入られ”代表に呼ばれ続けているが、正直いうとハリルの求めている戦術の中では宇佐美はボールを持ちすぎているように見える。だからうまく行かない。

いや、宇佐美はドリブラーとして、タテサッカーへのアクセントとして呼ばれているのだ、という指摘に対しては、ボールをキープできなかったり点を入れられなかったら意味はないよ、というのは言いたい。

アジアでは宇佐美のボールの持ち方でなんとかやり過ごせるかもしれないが、ワールドカップのレベルではもっとボール離れを早くしなければ難しい。ドイツに再挑戦するということになったが、その辺りは宇佐美のことなので修正はしてくると期待する一方、柔軟性を欠けばドイツの2度目の失敗となるだろう。

ハリルの目指すサッカーは、ひと言でいえば「タテに速いサッカー」。これは別段ハリルだけではなく、グローバルでも“人気のある”スタイルだ。

その際にポイントとなるのは、基本は「個」の能力だ。パスをボール1個分以下のずれの精度でできること(そのためには敵のマークの動きを微小時間に微小空間でずらすことも必要)と受けた後にボールをとられない技術が必要。

日本代表に選ばれる選手はもちろんそれらの水準は高いところにあると思うが、タテへの攻めのコンセプトがそもそもどのようなメリットがあるのかを理解していないと実現性は低い。話はそれたが、大塚翔平は上記の2要素を現時点で満たしている。そこが風間フロンターレにはまっている。

大塚翔平はガンバのトップチームに宇佐美とともに昇格した後、レンタルなども含めてジェフユナイテッド千葉、ギャラヴァンツ北九州を経て川崎フロンターレに入団している。

2015年にギャラヴァンツは契約終了し、トライアウトを経てのフロンターレ入りである。つまり一時はJ2でも通用しないと判断された選手が現在Jリーグで首位のチームでスタメンで出ていることになる。フロンターレのスカウトの目利き力が優れていることとJ2のクラブチームが選手を評価する基準の行けてなさに感じるところがある。

大塚翔平のレジリエンス力

トライアウトを経てJ1に返り咲いた訳だが、一度はサッカーができなくなる状態にまで追い込まれたこともあり、向上心が半端ない。試合後は得点しても反省の弁が尽きない。

2016年1stステージ最終節の大宮戦での試合後のコメント

ただ、後半の最初にバテて足が止まってしまい、ボールに絡めなくなってしまった。そこは自分の課題。*1

2016年2ndステージ開幕戦の仙台戦での試合後のコメント

単純なミスが多すぎて。自分の中でも納得というか、当然の交代だなとは思った。(中略)簡単にはたいてもう一回動き直して貰えばよいのを、ボールウォッチャーになってしまって。(中略)難しい所だが、いつもは味方を見つけるのが早くて、そこに出してまたもらって、というのを連続してできるが、今日は探して、探して、となってしまった。自分の悪いところでもあるが、そういう部分が出てしまった。*2

というような具合である。

素人からみれば、Jリーグで既にプロとして活躍しているサッカー選手でもどんどん成長するのかと妙に感心してしまった。

なによりも、川崎のサポーターだけではなく、それ以外のチームのサポも大塚にどうしても興味が行ってしまうのは、やはりどん底から這い上がってきて、輝きを取り戻した復活力(レジリエンス力)ではないだろうか。

日常で嫌なことがあっても大塚ががんばっているのを見ると、結構爽快になる。

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大塚翔平の髪型

ここからはおまけのポイント。

ひげを伸ばしたのは最高に良いと思う。思い切って髪型は坊主頭で良いのではないだろうか。そうすれば、勝利後のウォーターファイトで逃げ回らずにすむ!のではないだろうか。

ただ、外から見ているとチームにとけ込んでいるなぁと見えるだけで、それ以上以下でもない。

正直、ほっといてあげればとも思うが、突っ込みどころが多いキャラなのだろうか?!周りがほっとかないという状況。

まあ、いろいろな今期中に是非いろいろなバージョンを試してほしい。

大塚翔平のチャント

❝オッオーオーオオーオオーオーオオオツカ ショウヘイ❞

極めてシンプルである。

話をするのは苦手なのか、メガホンを渡されても、いつもこのイントロを歌うことで終始している。サポーターへの対応もまた極めてシンプルである。

これまた意外にも登里享平選手と小学生から知り合いだった

Jリーグでプレイするようなレベルの選手は昔から知り合いなんだなと妙に感心してしまったが、トライアウト後にフロンターレの練習に参加することになった後に大塚選手から登里選手に久しぶりに電話を入れているあたりは、人間関係の良さというか不思議さを感じる。

同時に登里選手も大塚選手のプレイスタイルがフロンターレに合うということをコメントしている。

このあたりの詳しいやり取りは、F-SPOTのピックアププレーヤーを参照のこと。

www.frontale.co.jp

まとめ

活躍すればするほど川崎サポは大塚翔平を応援するであろうから、今後も得点も期待されるであろう。

ただし、欲を言えばボールを受けるのはうまいので、次は1.5列目でくさびの役割だけではなく、大久保選手や小林選手に 圧倒的な精度でのパスを供給してほしい。

それを見るために等々力競技場に足を運ぶ。

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