泉田良輔のブログ

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日本の今のアウトレットモールの姿には未来はない、デザインし直し

なぜ人はショッピングモールが大好きなのか

なぜ人はショッピングモールが大好きなのか

木更津のアウトレットモールに何度かいったけれども、あそこには未来はない。

なぜかというと、非日常の感動体験は全くなく、それでいて広くて疲れる。

フードコートは狭くて混んでるし、品ぞろえも少ない。

おまけに、子どものおもちゃなんインターネットで買う方が確実に安い。

つまり、アウトレットという言葉だけで、いいとこなんてまるでない。

更地で何もなかったところにわざわざ建てたのだから、もう少し非日常体験がしたい。

モールというのは、日常生活を離れて「買い物するぞ」と行くわけだから、非日常であるべき。

非日常を演出できなければ存在意味はない。

しかし、できれば存在意味があるということになる。

 

さて、もう一つ気になることが。

20年後の今のアウトレットモールって一体どうなっているんだろうか。

おじいちゃんやおばあちゃんには広すぎるし、屋外であれば暑かったり寒かったりする。

これから高齢化が進むのに、いまのデザインでよいのだろうか。

考えるだけでも恐ろしい。

高齢者だけではない。子どもにとってもアウトレットモールは厄介だ。

子どもには広すぎて疲れるし、そもそもブランド品の買い物には興味はない。

休日にアウトレットに行くことは、子供にしてみれば最悪なイベントだ。

大人の買い物に付き合わされ、最後にソフトクリームを買ってもらうというくらい。

子供だましもいいところだ。

 

アウトレットモールがカネを持っているそこそこの年齢、たとえば30から50歳を対象にしているのが問題。

家族で楽しみにしているのは彼らだけで、それ以外の層は不満タラタラだ。

そんな問題意識の中で手に取った本が、

パコ・アンダーヒルの「なぜ人はショッピングモールが大好きなのか」。

これは面白かった。

世界のショッピングモールの工夫やら、問題やら、現在のトレンドが目白押し。

世界の小売業の人たちから見ると日本はやはり難しいらしい。

アウトレットモールにはイノベーションが必要です。