日本の今のアウトレットモールの姿には未来はない、デザインし直し
- 作者: パコ・アンダーヒル,鈴木主税
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2004/05/19
- メディア: 単行本
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木更津のアウトレットモールに何度かいったけれども、あそこには未来はない。
なぜかというと、非日常の感動体験は全くなく、それでいて広くて疲れる。
フードコートは狭くて混んでるし、品ぞろえも少ない。
おまけに、子どものおもちゃなんインターネットで買う方が確実に安い。
つまり、アウトレットという言葉だけで、いいとこなんてまるでない。
更地で何もなかったところにわざわざ建てたのだから、もう少し非日常体験がしたい。
モールというのは、日常生活を離れて「買い物するぞ」と行くわけだから、非日常であるべき。
非日常を演出できなければ存在意味はない。
しかし、できれば存在意味があるということになる。
さて、もう一つ気になることが。
20年後の今のアウトレットモールって一体どうなっているんだろうか。
おじいちゃんやおばあちゃんには広すぎるし、屋外であれば暑かったり寒かったりする。
これから高齢化が進むのに、いまのデザインでよいのだろうか。
考えるだけでも恐ろしい。
高齢者だけではない。子どもにとってもアウトレットモールは厄介だ。
子どもには広すぎて疲れるし、そもそもブランド品の買い物には興味はない。
休日にアウトレットに行くことは、子供にしてみれば最悪なイベントだ。
大人の買い物に付き合わされ、最後にソフトクリームを買ってもらうというくらい。
子供だましもいいところだ。
アウトレットモールがカネを持っているそこそこの年齢、たとえば30から50歳を対象にしているのが問題。
家族で楽しみにしているのは彼らだけで、それ以外の層は不満タラタラだ。
そんな問題意識の中で手に取った本が、
パコ・アンダーヒルの「なぜ人はショッピングモールが大好きなのか」。
これは面白かった。
世界のショッピングモールの工夫やら、問題やら、現在のトレンドが目白押し。
世界の小売業の人たちから見ると日本はやはり難しいらしい。
アウトレットモールにはイノベーションが必要です。