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泉田良輔の考えたこと

ノマドアナリストが株式投資, テクノロジー, エネルギー, FinTech, メディア, サッカーをテーマに.

日本がイノベーションを生み出すために絶対必要なのに見過ごされていること

多くの日本人が、気付いています。

        「日本に足りないのはイノベーションだ」

        「イノベーションを生み出せば、日本は再生する」

実際、毎日のように「イノベーションを起こせ」と目にしたり、耳にします。

しかし、一連の「イノベーションを起こせ」議論で欠けている要素が2つあります。

 

ひとつめは、「資金調達の重要性」です。

アイディアだけで、事業化できなければイノベーションとよぶことはできません。

私の友人は「アイディアだけであれば、無価値だ」と言い切りました。

社会へのインパクトだけを考えればそうかもしれません。

起業家は事業を実現するために、資金を調達してくれる人を説得しなければなりません。

これでようやくイノベーションを生み出すためのスタートラインです。

米国でなぜあれほどまでにイノベーションが起きるのか。

当然アイディアを商機にしようと狙う優秀な人材が集まるというのが前提でしょう。

しかし、米国はリスクをとれる投資家とその規模が大きいというのが肝かと思います。

日本の場合、こうしたベンチャー企業に対しての金融インフラが未成熟です。

一方、旬を過ぎた、何らかしら整理が必要な企業を救済する資金だけは集まります。

金融機能のゆがみは、長期的に産業構造のゆがみも生み出すことは明らかです。

起業家も金融インフラが未整備なために、「説得」する機会が必然少なくなります。

結果、日本の起業家のアイディアがこなれるのに時間もかかります。

最終的には、魅力的に見えなず、資金調達する時機も逸してしまうかもしれません。

 

もう一つは、イノベーションは「しんどい」ということです。

イノベーションを起こしまくったら、既存の産業は困難に直面します。

昨日の勝者が、明日の敗者になるということです。

定年とは言わないまでも10年先すらも雇用が安定しないということもありえます。

シュンペーターも、New Combinationsの5つ目に定義しているように、

 

The carrying out of the new organization of any industry, like the creation of a monopoly position or the breaking up of a monopoly position.

 

イノベーションを起こすことで、それまで安穏と暮らせていた人たちが追い込まれます。

イノベーションがを受け入れることは、環境が変化することを受け入れることです。

こうした覚悟がなければイノベーションを受け入れることができません。

米国はこの覚悟をした稀有な国ということができるでしょう。

 

取り急ぎ。