泉田良輔の考えたこと

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なぜポーターは日本の経営者に評価されて、バーニーはほとんど知られていないのか

競争優位の戦略―いかに高業績を持続させるか

競争優位の戦略―いかに高業績を持続させるか

あらためてマイケル・ポーターがなぜ日本の経営者に人気があるのか考えてみました。

(多分ですが)誰にも分かりやすすぎるし、つっこみようがないからです。

そして、簡単すぎてびっくりするんです。

ポーターに言わせると「価値」を生み出すにはどうしたらよいか。

①高く売ること、②安く作ること…えっ??

差別化、つまり他とは何が違うんだというのと他よりも安いのかということです。

基本、これだけです(集中というのもありますがここでは省きます)。

価値の計算式は「価格-コスト」

衝撃です。この式に議論をふっかけることはほぼ不可能です。

これだけを説明するのにあの厚さの教科書をかけるというのもすごい。

しかも、何冊もです。

ただ、ポーターも小学生を相手にした話はイントロのみで、いいことも言ってます。

競争優位を組み合わせればまねしにくいといってます。

他と違うことを組み合わせていけば簡単にはまねできないよねということです。

どうですか、衝撃的でしょ。

(ちなみにバーニーも模倣困難性という項目を挙げています)

ポーターが日本でうけるのは、競争優位性をバリューチェーンで考えなさいという点です。

日本人の経営者にとってバリューチェーンというのはイメージしやすいんだと思います。

日本は基本製造業中心ですからね。

 戦略の大家ポーターは迷える子羊に具体的な戦略は伝授しません。

あくまでも自分の発見した?ルールを軸に「考えてみなさい」と神父様のようです。

そう、彼は相当の手錬です。

彼が具体案を提示しないのは、戦略の本質を知っているからです。

だから戦略の大家なのかと妙に納得してしまいました。

戦略は川の流れのように動的です。

大きな流れは変わらないけれども、細部をみると変化しているように見える。

この細部が変化したことを外野に細かく言われたくないのでしょう。

企業戦略論【上】基本編 競争優位の構築と持続

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企業戦略論【中】事業戦略編 競争優位の構築と持続

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企業戦略論【下】全社戦略編 競争優位の構築と持続

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ポーターと並ぶ戦略の大家、バーニーはどうでしょうか。

これも衝撃です。

あまりにも当たり前のことが書かれています。

しかし、定性的な点を競争優位性と言いすぎるので、経営者がききたい話ではない。

多分、これがポーターの方が人気がある理由なんじゃないでしょうか。

たとえば、ソニーはカスタマーロイヤリティが高いから…みたいな議論です。

経営者はそんなことしっとるわいという返しをしているんでしょ。多分。

日頃気付いていることを改めて言われてもありがたみがないということでしょうか。

その点、ポーターは議論を一気に小学生のレベルに戻してくれるので意識が行ってししまう…。

怒られますかね。