泉田良輔の考えたこと

ノマドアナリストが株式投資, テクノロジー, エネルギー, FinTech, メディア, サッカーをテーマに.

日本経済を引っ張るのは内需企業か外需企業か

マクロの経済指標がぱっとしない。

一方で、一部の内需の消費やサービスをターゲットとした企業が元気がいい。

これにはいくつか理由がある。

一つに、景気が良くないといっても、日本人はこれまでため込んだ資産がある。

若者の失業率が高くなってきているとはいえ、その親はカネを持っている。

(年金ももらえてるし、自らの雇用という既得権を守りきってきた)

直接的な援助を親から受けないまでも、間接的な援助を受けている可能性は高い。

同居している(食費も家賃もかからない)、携帯電話は親の名義であるとか等。

可処分所得は多くなくとも子供世代は「遊び」には十分なカネを回すことができる。

第二にインターネットや無線通信インフラのアップグレードとモバイルの普及がある。

いまやFTTHや3G(3.9GというLTEすらも普及しつつある)が一般的になった。

今やiPhoneをはじめスマホの普及率も大きく上昇している。

結果、ネットに接続している時間の増加した。

ネットに常時接続していることで、消費の仕方は大きく変わった。

人はリアルの時間を生きているとは言え、ネットで過ごす時間はどんどん増えている。

もちろん国内の消費全体のパイは大きくならない。

しかし、ネット内で成長する企業は確実に存在する。

消費者がネットで過ごす時間が増える中、ネットに間口があれば露出は増える企業が出てくる。

実際の店舗を持つような小売店からネット企業が商流をうばうからだ。

同じものですら、一物一価ですらない。

ネットの方が断然安い。

消費者がその事実に気付いたとたんに、その流れはトレンドになる。

景気に左右されるサイクルとは次元が違うのだ。

余談だが、株式市場はこのトレンドが大好きだ。

時には、その企業の実力値以上の株価評価(バリュエーション)すらも受けいれてしまう。

では、内需の企業が日本経済の成長をを引っ張ることができるか?

実はこれは難しい。

先に書いたように、これまでにため込んだカネを吐き出しているにすぎない。

人口が減少かつ高齢化するのは必至。

内需が継続的に大きくならない前提に立つとこの経済成長ストーリーは危うい。

そうすると、やはり外需をどう取り込むかが課題なのである。

日本経済に閉そく感があるのはこのストーリーにいまいち自信がないからである。

円高はこのストーリーにとってはマイナス要素であるが、本質ではない。

単純に日本の輸出する製品の競争力と魅力がなくなっている。

エレキもアップルとサムソンにシェアを食われ、自動車も現代にやられている。

特に、消費者向け製品では安いから売れる環境ががらっと変化している。

「良いものであれば高くても売れる」

これまでの「安ければ売れる」という方程式が崩れてしまった。

モノによっては、アップルやダイソンに市場価格を上げてもらったケースもある。

このトレンドは、先進国だけでなく新興国でも顕著である。

恐ろしいことに「安ければ売れる」方程式は世界中で機能しなくなっている。

(ハードだけではないシステムの)デザインであったり、知恵の勝負になっている。

これまでの日本は「良質で安い単品を提供できる」という競争力を持っていた。

これが今日本企業(特に輸出業の)必勝パターンになっていない。

果たして、巻き返しが可能な外需が取り込める産業とは?

海外での拡大を志向するネットゲームだけか!?

だとすると、大きく雇用を生むわけではない。

雇用にとってプラスであることは間違いないのだが。

より一部が富み、その他は変わらないという構造だ。

雇用という観点からは、日本の製造業の復活は必須だと思うのだが。