泉田良輔のブログ

テクノロジーアナリストの100%私見

戦略

1997年のブレジンスキーによる地政学の見立ては今のロシア・ウクライナ戦争をそのまま言い当てている

ロシアのウクライナ侵攻の落としどころが見えない。 そこで、ブレジンスキーの「The Grande Chessboard」を読んでみた。 実に今の状況をそのまま言い当てていて、正直怖いくらい当たっている。 プーチン版「Back to the Future」 結論から言うと、プーチンは…

鹿島アントラーズを外部から見るとこう見える。成功の背景と弱みとは

鹿島アントラーズ(以下、鹿島)は、なぜ強いのか、なぜ執拗なまでに勝利にこだわるのか、なぜ選手はいつも渋い顔をしているのか、そして鹿島が強い日本のサッカーで将来の日本サッカーはそれで幸せなのか等、素朴に考えたことはないでしょうか。今回は、自…

ウィスキーの新規の設備投資は10億円規模か?!カネと時間がかかる商売

ウィスキー好きには最近の商品の値上がりは困ったものですが、その背景は世界での需要が増加しているから。 日経新聞のサイトを見ていたら以下の様な記載が。 焼酎メーカーの小正酒造(鹿児島市)は約10億円をかけて鹿児島県日置市に蒸留所を整備し、17年に…

サッカー日本代表のいつもの議論。カウンター主体かポゼッション主体か論

先日のオーストラリア戦では、ハリルホジッチ監督の戦術-前線プレス&相手にビルドアップさせない、がばっちりはまりました。 結果は見事に日本勝利&ロシアW杯出場決定!!! めでたしというわけです。 カウンター主体のサッカーしたいんだっけ? しかし、…

IKEA(イケア)の全体像を分析した記事は他に見ない…と思いますが:決算、株主、構造

日本のイケアの話は世界の一部。 どちらかというと世界のイケアの話、ファンド、持ち株会社、FCの仕組みも含めて解説している記事はなかなか見当たらない。 www.toushin-1.jp 一言で言うと、イケアは消費者が買い物に行く時に見る姿とは違って、非常に複雑な…

鹿島アントラーズ。弱者のマーケティング戦略、強者のサッカー実績

鹿島はいつも嫌な対戦相手であると同時に、楽しみなゲーム展開を期待できる相手。その鹿島のマーケティングの裏側がよくわかるインタビュー。今回はエッセンスを更に抽出。 hrnabi.com 負けない勝ち切るサッカーはコンテンツ それはそもそもユニバースが限ら…

戦術的ピリオダイゼーション理論入門。練習とトレーニング方法とは

サッカー関係者では知らない人はいなくなってきた印象もある「戦術的ピリオダイゼーション理論」。今回は、「FCバルセロナスクールの現役コーチが教えるバルサ流トレーニングメソッド」やサッカーダイジェストの記事でバルサの練習法に関して非常に有益な箇…

JT(日本たばこ)のM&A成功にむけた戦略と歴史的背景

日本の企業はM&Aが苦手というが一方で上手な企業もある。その秘密はぜひ知っておきたい。上手な企業の代表例としてJTがある。ただし、その背景は為替と内需逓減予想というマクロ環境変化と貿易自由化という規制緩和という外部環境の変化が後押ししている。外…

小倉監督の目指す5人目の動きと実践結果-川崎フロンターレ対サンフレッチェ広島戦(2016年2月27日)

2016年に初采配を振るう名古屋グランパス・小倉隆史新監督が掲げるテーマが「5人目の動き」だというので、グランパスがどう実現するかなと見ていましたが、結局2016年Jリーグの開幕戦で川崎フロンターレが対サンフレッチェ広島戦で実践していました。 【追…

強いチーム・強い組織の条件とは何か-「個」vs「組織」

強いチームや組織を作りたいというのは経営者のみならず小さなチームの将来に責任を持つ者にとっては目先の目標ともいえますし、長期の理想ともいえる難しいテーマです。今回は強いチームや組織作りに成功した人を中心に取り上げ、どのような共通項があるの…

自動運転に必要な都市整備を道州制を思い出して考えるー鉄道を事例に

自動運転車※が普及するためには、自動運転車が走る環境を考えなければならないのですが、その際にどうしても考えなければならないのが、"規制"の問題です。※自動運転にもレベル(ゼロから4)があり、またオートパイロットか自律運転かの議論は必要です。こ…

セブンイレブンのセブンカフェ ドーナツを食べてみた。ヘルシーな感じでよい

セブンイレブンのドーナツの味はいかに 2013年6月にセブンの100円コーヒーを徹夜明けに飲み、そのうまさに衝撃をうけた。 当時、Longine立ち上げのために泊まり込みだったのだ。 コーヒーは家でも自分で入れる方だが、富士電機製マシ-ンもやるなと正直思っ…

「IR戦略の実際」より改善するにはどうしたらよいか。答えは「ハイ・コンセプト」かも

なぜIRがうまくいかないのか 「IR戦略の実際 」を読んでみた。もれもない。 強いていえば、期待値とバリュエーションの関係だろうか。 そこは運用経験のない人に言っても無理というもの。 さて、この上の本のタイトルのようにIRは戦略的に行われるべき。 と…

稲垣栄洋「弱者の戦略」:動植物の世界の競争は人間と同じことが分かる

久しぶりに、考えさせる本だ。 動植物の生存競争、つまり戦略について示唆に富む。 著者も、企業もしくは戦略に興味があるので、読みやすい。 今、私たちのまわりにいるすべての生き物たちは、自然界を生き抜いているという点で、どれもが「成功者」である。…

『スラムダンク』にみるチーム形成と戦略。UCLAバスケットボール元監督ジョン・ウドゥンから

『スラムダンク』の安西先生のモデルともいうようなジョン・ウドゥン(John Wooden)。ウドゥンは元UCLAのバスケットのコーチです。 彼のバスケットボールの考え方が示されたのが本書 “Practical Modern Basketball”で、Woodenのバスケットへの取り組み…

オシント(OSINT)とは。その意味と分析方法について

インテリジェンスの勉強を始めた方にとって、オシント、シギント、ヒューミントなど聞きなれない言葉が出てくると思います。今回はその基礎的な意味や分析方法、使い方などについて見ていきましょう。 私も証券アナリストとして調査活動を長年務めてきてはい…